法律事務所Zの代表弁護士である伊藤建が所属する「全国争訟ネット」が令和4年度「滝井繁男行政争訟奨励賞」を受賞しました。

「全国争訟ネット」は、平成25年に厚生労働大臣が行った生活保護基準の引下げは違法であるとして、引き下げられた生活保護基準に基づく保護変更決定の取り消しを求める訴訟を提起した弁護団、弁護士の連絡調整活動等を目的として結成された任意団体です。

厚生労働大臣に広範な裁量が認められている生活保護基準に関する訴訟において勝訴判決を勝ち取ることは極めて困難であるにもかかわらず、全国29の都道府県で30の原告団・弁護団が結成され、これまでに大阪地判令和3年2月22日、熊本地判令和4年5月25日、東京地判令和4年6月24日、横浜地判令和4年10月19日の4つの勝訴判決を勝ち取っています。

受賞理由によれば、「一連の勝訴判決の背景には、各地の弁護団が、全国の要保護者の思いを全国的な運動として多数の審査請求および訴訟活動に結び付ける稀有の機動力を発揮したこと」から、勝訴判決を勝ち取った弁護団のみならず、「この問題に取り組む全ての弁護団、弁護士の活動を称えたいという意味」で、全国争訟ネットが受賞対象者となりました。